2台のブラシ付きDCモータを、ArduinoやArduino互換ボードから簡単に制御できるモータドライバArduinoシールドです。デュアルTB9051FTGモータドライバは、4.5V~28Vと動作電圧範囲が広く、連続2.6A(ピーク5A)の電流を制御できます。さらに、電流検出フィードバックや、超音波領域のPWM制御での静音動作ができます。一定の電流制限しきい値によるモータのピーク電流を制限の他に、過電圧、過電流、過熱に対する保護機能が内蔵されています。シールド版では、逆電圧保護機能も追加されています。Arduinoのピン接続は、標準で不便な場合に全て変更できるよう設計されています。モータドライバの制御はシールドの左側に別に配置されており、Arduino以外からも汎用的なモータドライバとして使用できます。
モータドライバArduinoシールドとArduinoライブラリを使うことで、ArduinoやA-Star 32U4 Primeの互換ボードから、簡単に2つのブラシ付きDCモータを制御できます。このボードには、東芝TB9051FTGモータードライバーが2台搭載されており、4.5V~28Vで動作し、チャンネルあたり最大約2.6Aまで連続供給でき、電流検出、逆電圧保護や必要なI/Oピンが実装されています。ドライバは、過熱保護が動作までの数秒間はピーク約5Aを供給でき、必要に応じて自動的に電流を制限します。
このモータドライバは汎用性が高く、Arduinoに簡単に取り付けてモータを制御したい(少しのハンダ付けができる)初級者から、Arduino以外のマイコンボードからTB9051FTGブレイクアウトボードの2チャンネル版を必要とする上級ユーザまで、幅広いユーザをターゲットにしています。Arduinoのピン配置は、不便であればすべて変更できるようになっており、さらに他のマイコンから便利に使えるインタフェースとして、TB9051FTGの基本的な制御線が左側に配置されています。Arduinoの電源をシールドから直接供給するか、レギュレータを追加して供給するか選択できる融通性もあり、他の同様のモータドライバシールドとは差別化されています。
上の写真のように、2つのTB9051 ICを含む表面実装部品が全て実装済みで出荷されます。積層メスヘッダや、モータやモータ電源を接続する端子台は付属しますが、ハンダ付けされていません(付属するハードウェアを参照)。
さらに高出力なシールドは、連続12A供給できるデュアルVNH5019モータドライバ Arduinoシールドを検討してください。低出力で低コストな代替品は、デュアルMAX14870モータドライバ Arduinoシールド、DRV8835デュアルモータドライバ Arduinoシールド、A4990デュアルモータドライバ Arduinoシールドはいかがでしょうか。ほかに、Raspberry Pi用デュアルTB9051FTGモータドライバもございます。
モータドライバボードには、すべての表面実装部品が実装された状態で出荷されます。ただし、付属するスルーホール部品の取り付には、はんだ付が必要になります。付属するスルーホール部品は次の通りです。
0.1インチ ジャンパーピンも付属しています。(Arduinoシールド電源を選択してArduinoへの供給用)
端子台は、大きな穴へハンダ付けすることで、電源線やモータ線を簡易的に接続するのに便利です。(取付け方はショートビデオも参考にしてください。)1×12に分割したピンヘッダを、横の小さいスルーホールへ差し込んでハンダ付けすることや、基板にワイヤを直接ハンダ付けすることもできます。
Arduinoシールドとして使わないときは、基板左側のロジック接続部分へ0.1インチピンヘッダをハンダ付けすると、カスタムケーブルやブレッドボードで使えるようになります。ワイヤを直接はんだ付けすることで、さらにコンパクトに使うこともできます。ただし、モータやモータ電源をブレッドボード経由で接続しないようにしてください。
PDF版回路図もダウンロードできます。
電流モニタ出力M1OCMとM2OCMは、1Aあたり約500mVのアナログ電流検出フィードバック電圧を提供します。この出力は、標準でArduinoアナログ入力A0とA1に接続されています。Hブリッジが動作している間のみ出力され、ドライバがブレーキ中またはモータ出力が高インピーダンス(解放状態)の場合には非アクティブ(Low)であることに注意してください。ドライバがブレーキ状態のとき、電流はモータを通して循環し続けますが、OCMピンの電圧はモータ電流を正確に反映しません。電流感知を統合したおおくのモータドライバと同様に、実際の感度は製品ごとに大きく異なる可能性があり、低電流では精度がとくに劣る可能性があることに注意してください(詳細についてはTB9051FTGデータシート(2MB PDF 日本語)をご覧ください)。外付けのホール効果型電流センサを、安定した正確な電流を検出するためのオプションとしてご検討ください。
TB9051FTGは、定格で6.5Aのしきい値で出力電流を遮断し始めますが、通常ICチップ自体はより低い電流で過熱します。実験では、ICチップの過熱保護が動作するわずか数秒前までに5Aを供給でき、約2.6Aの連続電流が電流制限または過熱停止することなく何分間も動作できることを確認できました。実際に供給できる電流は、モータドライバをどれだけ低温に保てるかによって異なります。 ブレイクアウトボードのプリント基板は、モータドライバICチップから放熱を助けるように設計されています。モータへのPWM制御により、周波数に比例してさらに発熱します。
TB9051FTGは、一般的なHブリッジとは異なり、ICチップ温度が限界に近づくと、最大電流限界値を徐々に減らす機能を備えています。これは、ICチップが限界近くになると、モータへの電力が少なくなりますが、完全停止を回避できることがあります。
通常動作中に、やけどするほどに熱くなることがあります。本製品や接続している他の部品を取り扱うときは注意してください。